第11話「ニャンコ徒然帳」 とりあえず、落書き。 ![]() | |
えーっと、原作と比較しないのなら、夏目と先生の関係をこのとおりに受け取るなら何一つ問題はないのですが。 これはもう、原作の夏目と先生の関係からは大きく外れてしまっていると思われる……。 先生に対する認識が、きっともっと、『親しみやすい』位置になっているんだろうなぁ。 以下、ほんっとーーに! ごめんなさい。アニメの感想じゃなくなりました(苦笑) いつかの決意はどこに……… □ 出て行け! 先生と夏目の関係をおさらいしましょう。 そこでまず、アニメで、語られていない部分。 先生の台詞「あいつのことだ、遺品を引き取る者もいまいと思って」 これが響いてきたのかなぁ。 先生と夏目の関係は、レイコさんを挟まず、友人帳のみを挟んだ関係です。夏目側に、先生に対する負い目(<祖母が世話になった>という精神的義理)のようなものがない。 先生は、本当に純粋に友人帳が欲しい。 そして、めったに肉食(を口に)しないから、脅威でもない。 本当に用心棒であり、一種式神に成り下がっている。 あるいは、ペット状態です。 原作でも、猫じゃらしでじゃらされていたりはしても、ふたりの力関係は均衡しているのに、アニメでは圧倒的に夏目が強い。 藤原家を追い出されたのに、つい夏目を庇って猿の妖怪を除ける先生なんて、この象徴。夏目は先生が自分の知らないところで、自分を守ってくれることを知らない。…なんか一昔前の恋愛モノつんでれの王道のような。 だから、「出ていけ」なんて台詞が出る。 ひどく夏目が先生に甘えている。 先生も夏目に甘えている。 子猫と戯れる夏目を見てショックを受ける先生。………もしもーし、斑さん。あなた、いつからペットになったの…!(確かに、原作で「猫かわいいなぁ」って言ってる夏目に拗ねてるけど…なんか違う…) 先生は夏目に飼われているわけではないのだから、それはちょっと違うな、と思った次第。 □ 西村のCD。 床に置いておく夏目が悪い。 と、思ったのは私だけかい(笑) まぁ、それはさておき、夏目、買い直します。 人間関係を築けていない証左のようで、泣ける。 いいじゃないか、もうそろそろ、西村と北本にくらい、「すまん、猫が割った」って言えば。たかがケースだよ。……ん? 中身も割ったのかな、先生。歩いたら家鳴りがする猫だから、それもあり得る……? にしても、こっそりは買い直さないと思うな。仲の良い友だちなら。新品になってたら不審だもん。事情は説明する。 けれど、夏目はこっそり買って「借りてたCD」なんて言って返す。 つれないやつだ……… □ 女子。 どうしてそこで人間になって憂さを晴らさねばならんのか。 八つ原の妖怪エピソードからの流れかも知れませんが、夏目が先生が近所でうろついているって知覚するためだけの挿話としてはちょっと押しが弱いなぁ。 それに「詳しく話してくれないか」なんて、この台詞も悲しい。 北本と西村の財布に謝りもしない夏目!!! 確かに関係を問いつめられたら、どうにも説明の仕様がない事態だけれど、「飼い主」ぶって出ていけなんていうなら、ペットの不始末は飼い主の責任です。 原作「弱いものは嫌いなのだ。 ひとりがさみしいと 一緒にいたいと そんな態度をチラつかせて 弱い者はいつもずるい 私をなぜ波立たせるのか この子も。あいつも――…」 →「弱い者は嫌いなんだ。 弱いくせに他人を気遣い、 力もないくせに必死に誰かを守ろうとする。 この子も。あいつも――…」 ![]() 最大の改変点。 弱い者が必死になっていて、どうして先生がそれを嫌わなければならないのか。 そこが謎。ナマイキな、という感情?ではないわけですよね? 強者である先生が、その必死な弱者にほだされる理由として、弱者のやさしさは納得がいかない。先生が弱者を迫害する位置にいて、それに対抗する位置に夏目がいて、敵対者ならば、良いかも知れない。抗う弱者に先生も苛立つだろうし、いつかはほだされることもあるかもしれない。 けれど、先生は夏目を守る立場です。弱者が何をしようと自分に関わりはないはずです。揺らぐ何かもないはずだ。……ええ、弱いくせに出しゃばって仕事を増やすからってこと??? 原作の先生はいつも、ひとりでいることが平気で、別れなど慣れたもの、痛みなど感じず、今この時の幸福が続くことを祈ったりもしない(ずっといたいと思う場所がない) けれど、夏目は、ひとりは寂しいということに気がついてしまって、別れにいつも心を痛め、ずっとここにいたいと願っている。 先生が、長寿の末に失った(ことも忘れてしまっている)ことで、いつもいつも目の前で一喜一憂している。 そんな弱い心に、引きずられそうになるから先生は「弱い者が嫌い」なのだと、思っていたのですが。 アニメの夏目は寂しくない。 確かに寂しさ、という情感を今まで扱ってきていないかも知れませんねアニメ。 …………果たして、それは、夏目友人帳なのか………orz 今回ちょっと……涙が出た。 | |
2008/10/19 [ 戻|次 ] |