第12話「五日印」 ……えらく間があきました



これはこれで。
まとまっていて、夕景もきれい。貴志君もちょっとへたれっぽくてよいでしょう。うむ。

我ながら重箱の隅をつついているので、読み流し推奨。



おサンドウィッチ〜

原作でも思ったんですが。
自分で作っても良いんだぜ、夏目(笑)
ま、男子高校生が自分で作る。などという思考回路はないかも知れませんが。
なんにしても、藤原家のコミュニケーションに一役買おうとしている北本と西村は、良い友だちだなぁ。

(削除)それにしても蛙かぁ…

白状します。三篠に名を返しそびれていることをキレイさっぱり忘れていました。ついでに三篠=蛙の手下も。まぁ、なので。夏目がここで、(蛙)について言及してもしなくても、問題はないんじゃないだろうか。と思う。
けど。巳弥の時は「蛙は危険だ」とぜひ言って欲しいなぁ。(もう第二期の最後は巳弥だと決めつけている)
ところで、ここで疑問を持ったらお話が成り立ちませんが、逃がした蛙について行く夏目が謎(笑)

(原)エビフライ→イカリング

………あれ? なんで変える必要があったんですか?
先週、ニャンコ徒然帳でエビを盗み食いしたところだから、塔子さんの献立計画があまりお粗末にならないように、との配慮だろうか(笑)
ところで。「猫ではないと言うとろーが!」とキシャー!!とばかりに怒る先生。先生が、感情たっぷり過ぎると思う。若い。あまりに感情的すぎて頼りない感じになっていないだろうか。

(原)白い着物→白衣

………今までのノリ*から離れ業をやってみせたな!
「びゃくえ」と聞いて、「白衣」って感じを思い描くのはちょっと難易度が高い。
*(原作の耳に聞き取りにくい音は日常語に直す)

三篠(原)私がお護りしても良い。友人帳と引き替えならば
→私がお護りしよう


引き替え条件が消えた。まぁ、このあと悪巧みをしているのだから、三篠がわるもの(何か企んでいるよう)に見えても問題はないですね。

ヒノエの登場音響
(原)しゃんしゃんしゃん→ちゃりーんちゃりーん


音感覚がかなり違う! と思い知った瞬間。
うーむ………ちょうどいいエフェクトがなかったんだろうか……漫画における擬音語のニュアンスというのはとても大きい意味を持つと思うのだけれど。

レイコもどきの夏目に対して>ヒノエ(削除)気分が悪いな

とても強い否定の言葉だったので、無くなると目立つ。
レイコさんの友人帳を受け継ぎ、跡継ぎ状態の夏目ですが、妖にとって夏目は<レイコ>ではないということですね。レイコの出来の悪い模造としてまずは拒絶したヒノエが、最後には<夏目>を見てくれるのがとても嬉しいので、さりげないけれど、好きな部分。

ヒノエの泣き方(原)(音もなくほろほろ)→ぐすんぐすん

漫画における擬音語のニュアンスというのは(以下略)
ただ静かに涙だけがこぼれたあのコマがヒノエの自失ぶりを表しているようで、人と妖の時間の差を思い知らされるようだったので、音のない悲しみを見かった。

ヒノエ(原)レイコと同じ顔湿気た面→レイコと同じ顔なのに湿気た面

「なのに」というと、同じ顔でありながら中身が伴わないね、というニュアンス。
「で」だと、レイコが湿気た顔を曝しているようで本人でないけれど屈辱を覚える、ということかと。
改変の意図は何でしょうね。

ヒノエ(原)あの影に触れられたらアウトだ→あいつに触れられたら死ぬよ

まるでゲームのような軽い台詞が、生死に関わる問題のはっきりとした言葉に置き換えられました。
うん、ここは好みで意見が分かれるところかな。

(削除)
ヒノエ 強制的に三篠を用心棒にできるだろうに
夏目 契約したのはレイコさん


妖怪とレイコと夏目と友人帳の微妙なパワーバランスおよび夏目のスタンスを押し出す台詞。
なんだけど消えましたね。――というわけで、細かいことをいうけれど、アニメは物語の厚みがちょっぴり薄いと思う。

式を呼び出す練習中に気を失って(追加)
夏目(帰りたい、家へ……)


ちょっと順序が前後しますが、オチを消す準備の台詞がここで追加。
さらに、先の話ですが、影を祓う中で気を失った夏目が過去の夢で呟く『寒い』が、現実にそっと寄り添った先生のおかげで『いや、もう――』に変わる、そのエピソードも削除。
原作のオチは<何か大切なもの>に気づくことができた。ということ。「塔子さんにお弁当を頼んでみるんだ」ということ。遠慮ばかりして相手に気を遣い、そのことで自分の周囲に壁を作っていた夏目が、<頼る(相手を信じる)>ということに少し前向きになる。そうして、妖怪とともに落ち葉を見に行ってみようか、なんて人とも妖怪とも共生できる精神状態に成長している って、ことだと思うんですが、アニメはただ<家に帰る>こと。藤原家を<うち>だと認識しているということは大きく括れば、前述のことにも繋がるとは思いますが……どうかなぁ。赤い狸はこのアニメだけでこれだけの下地を読みとる自信がありません。

(追加)先生 そうはさせるか!

夏目に襲いかかる影に突っ込む先生。 そう、そうだよ、原作! 夏目のピンチに先生何してたんだ! というところ。 緑川先生は時々先生を見失うらしい。(温泉旅行の時 違った。会合の時はねぇ、先生が2匹いるんだぜ/笑)

影「それがおまえの式か。まずはそいつから食ってやる

雀の小さい式の陰に隠れる夏目。どんだけ臆病なんだ
あかんやん! と思わず叫びました。あれ。あれれ? 原作はどう見ても、雀を庇ってますよね、夏目?
自分の身を守るために喚び出したはずの式が、どう見ても庇護すべき対象で、うっかり庇っちゃう――そんな夏目が格好良いのに!
みかんが桃に化けていた並に、衝撃的改変。


そして、塔子さんのヒステリックすぎる怒り方にはちょっと退く…。ごめん、私は塔子さんは50代くらいを想定していたんだ……。子どものない女性はいつまでも子どもっぽいというけれど、もう少し落ち着いた感じが良いなぁ。
さらに。「男だと思わなければどうと言うことはない」なんてヒノエの台詞も消えていた……。アニメの目指しているものと、原作の主題の差ですねぇ。
以上、どんだけ細かいねん。という感想で申し訳ない orz 。



2008/10/19 追記2009/01/18 [ ]