第9話「あやかし祓い」 感想はまた後日。(またでした)



名取の若様ご登場
満を持しての登場です。(たぶん)
普通、人気のあるキャラクターは前倒しで登場するものなのですが、引っ張りましたね! このあたりとても好感が持てます。
第三話あたりまでは級友たちともニャンコ先生ともどこかよそよそしかった貴志少年も随分丸くなりました。季節もいつの間にか、ニャンコ先生いわく涼しくなったらしいです。現実とちゃんと呼応させてあるわけですね。
こうなると第二話が真夏の話になっていたのも諦めざるを得ないか……。ミカンが桃。――うん、きっと、これが原作とアニメの違いをものすごくわかりやすく象徴している喩えになるでしょう。
冬中、ダンボール一杯に無造作に詰め込まれてコタツの友になるミカンと、初夏〜暑中、箱に遠慮気味にそっと傷つかないように大事にしまわれている桃。
緑川原作から庶民(小市民)性を抜いたらこうなる、みたいな(笑)

ところで、名取さんの顔がなんとなく赤井の印象より繊細だった……。もう少し線が太いというか、体重が10kgくらい重い感じに思っていたんですが。そういや、先週の章史さんも十くらい年齢に誤差が出たなぁ。――は。若いといえば滋さんもだ!
ミカンと桃……か。

妖と妖怪
原作「あやかし」がことごとく「ようかい」に変換されているのはなぜでしょ。
あやかしは和語? ようかいは漢語ですよね? 使用開始時代と語源も書いてある立派な国語辞典がほしい!(いや、緑川先生はそんなもの調べちゃいないと思うよ)
単語を統一することで理解度を上げるのかな? もしくは語呂の問題?
燕のときに鬼との違いを悩んだもののけっていうのもありますよね。もののけはそのまま「モノの気配」ですけど。妖怪と違って祟りもの。
だから、もしかしたら柊は正確にはもののけなのか? 山守りってなんだろう。山神(田の神)とは違うよね。サトリみたいなもんか?
……って、そうだ、そういえば「祟る」って言葉がことごとく削られていたので、柊の「役目」がなんなのか、わかりづらくなっている。なぜ削るのか。
そういう解説をしている製作秘話本とか出たら絶対買うんだけどな(笑)

蛇足ながら気になって取りあえず普通の辞書を引いてみた。
語源はわからないながら、「あやかし」は初め、海の妖怪を言ったらしい。船幽霊のような、コバンザメのような、海に出る妖怪。「ようかい」は説明できない不思議な現象に対して云々とあって、太平記の頃には使ってると言うから、室町期か…。
あやかし、の方が響きが古語っぽいけどそういうわけでもないんだなぁ。
あ、さらにどうでもいいけど、日葡辞書(南蛮貿易時代、南蛮人が日本語を聞き取って作った辞書。今ではもう使われていない言葉や(自業自得ならぬ自業自滅とか)用法が、必ずしも正確とは限らないけれど記載されている貴重な資料。真面目に読んだことはないが面白い)だと、あやかし=馬鹿者だって! ほんとかよ、ポルトガル人!(笑)
ごめん、話が脱線しました。



(削除)迷子になっちゃうぞ先生

いい年をした妖怪に「迷子」。そんな夏目と先生の微笑ましいやりとりは相変わらず削られる運命に。

(削除)散歩中の西村

原作、なんでそんなに都合よく級友に会うの、と思うので、削ってしまってもいいんだけど…個人的に西村君が好きなので悲しい。
そうして、きらりん☆とする名取さんを、それはもう見事にスルーする貴志君。ボケ殺し大王……いっぺん吉本に入門して、ボケと突っ込みのいろはを習ってくるといい!

柊の足音

夏の夕暮れに、ジャリ、ジャリ、ジャリ・・・って響いてたら怖いと思うんだけどなぁ! 残念…。
彼女の足音が響いたのは最後だけでした。うぅむ。趣味の差だな。

夏目(原)あんた→あなた
名取(原)私→俺


相変わらず貴志君が受け身だなぁと思ったら年上を敬う呼称のせいだった。
名取さんがなんか大人げないなぁと思ったら年甲斐ない人称のせいだった。
(いえ、一番初めの台詞は原作も「おれも見える」なんだけどさー)

「大丈夫か、夏目」の発言者 (原作)北本→田沼

田沼かわいそうだ。
レベル違い、というのを如実に出してる…? というわけではないと思いますが、ここで田沼! と、つい笑ってしまいますね。しかも「苦手なタイプだけどな」なんて、いかにもネタになりそうな台詞を言わせないであげて(笑)

名取「実は妖なんじゃないかと思ったよ」

原作通りの台詞なんですが。
今読むと、深いですよこの台詞。六巻でカイを退治に来た彼を思うと。もし夏目が妖怪なら祓うつもりで来たんだな、この人……

(削除エピソード)
先生「明日も会いに行く気か」
夏目「話したいことがたくさんあるんだ」


喫茶店から逃げ出して、インターバルがないので、ちょっと「?」となりました。CMを挟んだとはいえ、ちょっと強引。
「同じ痛みを越えてきた人だから」は後ろに回されたので、主題に影響はないと思いますが。
が! おかげで先生の「新手の妖気」発言は先週の予告のみ限定になっていたし、「会うと途端面倒くさくなるな」とげんなりする夏目もいない。……貴志君はもしやこんな人がタイプ…

名取「妖らはいつも理不尽で迷惑」

瓜姫と笹後を気遣うように見る貴志君! はなさんの時と良い、彼は周囲に気を配れる人だ。(原作夏目はそこまで器用じゃなさそう…)

名取「君だって見えているのだろう。妖に苦しめられている君になら解るだろう」
夏目「そうですよ。見えているし、聞こえているんだ。こういうやり方ならば賛同はできません」


夏目は同じ世界を見る人を見て衝撃を受けていますが、ここは名取さんが同じ風景を見ていても違うものを目にし、耳にしている夏目に衝撃を受けるところ。「見えている」が、鍵語だと思うのですが。
うぅむ。先生の扱いと一緒で、名取さんも上辺だけ掠めるのかな。

祓いにん→祓いびと

………ん? もしや台本にフリガナがなかった? という可能性に今気づきました。なんで改変する必要があったのかなぁといつもの素朴な疑問を呟こうと思ったんですが。
その可能性もあるな、こりゃ(笑)

先生(削除)「焦げたらおまえを喰えんからな」

先生が割り込むシーン、格好良かった!
先生がぺちょっと倒れてるの可愛かった!
………ので、礼を言わない夏目に腹が立った(笑) 先生は、式神じゃないぞ…!

(削除)いつか見てやるぞ、と目を凝らす日々

これがなくても、「そうだな」「そうだよな」の余韻があって良いんだけど、好きな台詞なので聞けなくて悲しい、といういつものただのあれ。
本当に、同じものを見ていても、受け取るものは違うのだ。と解釈が食い違うたびに思います(笑)



アサギとあかがねを見たいと言った途端、次回がそうだった(笑)

ところで、夏目とはかすっとも関係ないですが。
名取さんがテッド。名取さんがテッド…! まだカヲルくんとか、ゼロスの方が………いや、名取さんで良いか…(懊悩)

2008/09/13 [ ]