第6話「水底の燕」 先生が可愛すぎる!




ほぼ違和感なく見ることができました。
削除された台詞も、原作と照らし合わせつつじゃないと気づかなかったり。
おおおおvなんで毎回こうじゃないんだ!と思ったら、今までの放映分の原作ページ数50に対し、燕だけ40頁なんですよ。……時間との戦いなんだなぁ。しみじみ。
なので、下記はほぼいちゃもんをつけるための文章に近いです。敢えて粗を探した感じなので細けぇな、と思っていただければ(笑)


ダムの水、きれいだなぁ…。
水不足で涸れてるダムの水ってもっと濁ってませんか? ……が、まぁ、そんなことに文句をつけてもな、という感じですね(笑)
ところで、これの通称は「ダム底の」だと思っていたんですが(ドラマCDはそうでしたよね?)、水底になったんですね。水底かぁ。こちらの方が響きがきれいですが、ダム底のほうが閉塞感があって好きだな。
ダムに沈む、というのは人為的な環境の変化であって自然発生的なものではなく、ダム底を強調すれば、垂申の台詞『何者にも離れがたいもの』がいっそう深みを増す気がします。

梵字に見える妖怪の名
却下だ、却下!
妖怪の名は仏教に由来するものじゃないだろうー。緑川先生のあの「適当。雰囲気」な文字でないと(笑)
それに、頑張ってググってみたけど、一番初めの文字、該当するものが見つからない…。梵字辞書は持ってないので調査不足ではありますがよもや、それっぽいだけ、とか言わないだろうなスタッフ! やるなら極めてほしいなぁ。実は鬼ディレクターの名前だとかさ(笑)
坊さんの妖怪とかだったのかなぁ…(そんなことを考えるだけ無駄と思われる)

岩○文庫?
読書をする夏目! すごく珍しいものを見た気がするんですけど(笑)
だって、成績悪そうだよ、夏目……(なぜなら授業中いつも寝ているから)(いえ、読書と成績はちっとも関係ありません)
レイコさんは雪国だったが、夏目は何を読むんだろう?

夏目と妖怪大接近。
いえ、前回サントにもかなり親身になって世話焼いてましたが、2〜5話まで妙に距離を感じたので、やっとだいぶ夏目っぽいな、と思いまして。
あ、でも、ケチをつけるなら「うっとおしい」とか「(情が移ったかな)だから嫌なんだ」の台詞が抜けたので、今度は原作よりも近過ぎてますが。
女子どもに甘いのか貴志。

先生(本性)の肉球!!!
赤い狸的今回の見所はこれ、の一言に尽きます。
あぁ、先生、ほんま愛ごい…。走っている先生…くるくる回る先生…v

だから人が好きです!
燕の声優さん、少し力が入り過ぎだったなぁ。
お面で表情がない分、声で、が演出の指導だったのかな。
個人的意見ですが、もっととつとつとした感じがよかったな〜。「!」がないしゃべり方で。



燕(原)取り憑かせてください→ご厄介になります

うわぁ。
アニメ制作スタッフはよほど貴志君の顔を崩したくないらしい。

(夏目様は兄弟いますか?と問われて)
夏目(原)いや、残念ながら血のつながった身内はもう一人もいない→いや。


あっさり。
なんか、アニメって夏目がもらわれっ子なのを忘れそうだ(笑)
たぶん、燕の境遇に焦点を当てるために夏目の立場をぼかしたんだろうな。

(元は燕だったんじゃの返事)
燕(原)はい、そうかも知れません→はい


妖怪になる前は自我などないから確信はない、感じが好きだったんだけどなぁ。肯定しちゃうのかぁ

夏目(原)どうして、会いたいのか理由を教えてくれないか→(削除)

エピソードごと短縮。
夏目はうっかり情に流されて何も考えず会わせてあげようとするけど、先生が妖怪に油断するな、と突っ込む場面なんですが。
ま、燕が自分からしゃべってるから問題ないですけど、夏目のうっかり度が下がりました。

燕(原)もののけとなっておりました→鬼となってしまいました

「なっていた」のと「なってしまった」のは結構ニュアンスが違うぜ。
なっていた場合、別に自意識の介入の余地はないが、「なってしまった」ら苦しいだろう。
ところで、もののけが鬼に変更に。原作だとこの後すぐ『悪鬼』って言ってるから鬼で良いんだろうけれど……

【鬼】
1.仏教、陰陽道(おんようどう)に基づく想像上の怪物。人間の形をして、頭には角を生やし、口は横に裂けて鋭い牙(きば)をもち、裸で腰にトラの皮のふんどしを締める。性質は荒く、手に金棒を握る。地獄には赤鬼・青鬼が住むという。
5.目に見えない、超自然の存在。
(1)死人の霊魂。精霊。(2)人にたたりをする化け物。もののけ。
【もののけ】
人にとりついて祟(たた)りをする死霊・生き霊・妖怪の類。
(Yahoo!辞書より引用)

鬼はもののけを包括するらしい。うーん、妖怪と物の怪の違いが曖昧だから、わかりやすく「悪いもの」とするために鬼にしたのかな? <悪鬼>にしなかったのは、音から漢字を想像するのが難しいからだろうと思いますが。
しかし、鬼って中国だと『先祖の霊』であって必ずしも祟るものではない。5.の意味もあるのかー鬼。初めて知った。
動物は死んで鬼になるより、物の怪の方がイメージがありますが…イメージだけの話で学問的根拠は何もないから長々こねくり回すだけ時間の無駄かな。
とりあえず、霊鳥(吉兆)の燕が変じて悪しきモノとなる。という設定はおいしかった。

ところで悪しきモノに落ちるといえば、翠は悪霊になったみたいだが、どう違うのかなぁ?
アニメのミクリは地霊に取り込まれた、ってことになっていたが。
断言してもいい。緑川先生は民俗学は明るくない(そんなことは夏目にとって毛ほども重要ではない・笑)
スタッフがどう料理するかだよなぁ…とりあえず、梵字は止めてくれー。夏目はあの民俗学的にはなんの資料にもならないところが良いところなんだよ(笑)

さらに蛇足ながら、野良犬にやるには立派すぎるご飯だよ、谷尾崎さん! 原作のちくわのままで良いのに(笑)

夏目(原)どうして、見えないんだろう
 →どうして、おれにしか見えないんだろう


「おれにしか」追加。
画像的に夏目にしか見えていない、ということに少し想像力を要されるので、台詞で補強したと思われる。
が、この後に「どうして、おれには見えてしまうんだろう」が入るので蛇足の感あり。
狸的には「おれにしか」というより「他者には」のニュアンスで読んでいたので、余計じゃま。
露神様のときに省かれた情感。

夏目(原)姿を見ることは叶ったが→探し人は見つかったけれど

逢いたいといった願いは叶えられていない気がして。
一方的な邂逅、人と妖をつなぐのはただ夏目だけ、の深みがなくなるけどなぁ、この台詞だと。相変わらずなぜ改変してあるのか理由を推測できない台詞が多い。(語呂の問題かな)
それから「結局、何もしてやれないものだ」の台詞は削除。
貴志君は夏目と違って、あまり無力感には苛まれない。

夏目(原)村がまた水没するまでいてもいいぞ
 →村がまた沈むまで時間はあるんだろ


感情移入し過ぎな貴志君。
露神様とか中級妖怪に対する冷たさはどうした!(笑)

垂申(原)何者にも離れがたいものがあるのさ
 →何者にも離れがたいものがあるのです


原作の丁寧語とタメ口の入り混じりを是正したと見られる。小学校で感想文を書くときにどちらかに統一しなさいって習ったよね。
……でも、ここで敬語が崩れるから垂申が本音をしゃべった、と取れないだろうか。
言葉を書くときは、語尾ひとつも重要だなぁ。

(ありがとう夏目様と言って抱きつく燕に)
(原)(じっと抱かれている)→(抱きしめ返す)


感情移入し過ぎな――というより、感情を傾けすぎだ!
夏目の方が<友人>の枠を越えている気がしてなんだか出歯亀の気分だった。

(おまえには振り回されるな、と言われて)
夏目(原)そうかい?→でも、


自覚があるくせに、ないふりをする夏目と、自覚があるけど反省してない貴志君。
どっちが良いかは個々人の好みだな。

(優しいのもあたたかいのも)人も獣ももののけも皆、(惹かれ合う何かを求めて)→削除

時間?時間のせいなのか? それとも声にするとくどいから?
けれど、これは『夏目友人帳』だぞぅ。両界をのぞき見てしまう夏目にとって、この世のものもこの世のものでないものも心は等しいというのは重要な命題なので、敢えて声に出して確認しておくべき事項じゃないだろうか…。

[ そのほかの削除または改変その他 ]
担ぎ込まれる夏目のシーン→起きた時に塔子さんが様子を見に来る
ダブルお面への突っ込み→削除。貴志君にはツッコミ精神ってモノがない
五羽の兄弟ツバメの夢→挿入イメージとして(ツバメってこんな飛び方だっけ…とそこがちょっと気になったが、演出として好きだ)
木に登りませんかと誘う燕→削除。時間がないからね…
そのお姿は→削除。たくさんお礼を言ってくれたから良いとしよう



どんどん回を追うごとに長くなっていくのは気のせいだろうか…。おつき合いくださっている方、お疲れ様です!
ところで次回予告。

これって、やっぱり笑うところですよね? ね?(ぶくく)

2008/08/19 [ ]